特集 内科疾患の診断基準・病型分類・重症度
第10章 代謝・内分泌
副甲状腺機能異常症
星野 良朋
1
,
竹内 靖博
1
1虎の門病院内分泌センター
pp.981-984
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_981
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副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH)は血清Ca濃度を調節するうえで最も重要な役割を担うホルモンであり,その機能異常は血清Ca濃度の異常や骨代謝の異常などさまざまな問題を引き起こす.副甲状腺機能異常症は副甲状腺機能亢進症と副甲状腺機能低下症(hypoparathyroidism:HP)に大別される.前者は原発性と続発性に分類され,後者はPTH分泌不全によるものと標的臓器のPTH不応性による偽性に分類される.本稿では腎不全に伴う続発性副甲状腺機能亢進症には触れない.原発性副甲状腺機能亢進症(primary hyperparathyroidism:PHPT)は日常診療でしばしば遭遇する疾患であり,HPは比較的まれである.
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