特集 内科疾患の診断基準・病型分類・重症度
第9章 血液
再生不良性貧血
小原 直
1
1筑波大学血液内科
pp.917-919
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_917
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診断基準
再生不良性貧血は,末梢血でのすべての血球の減少(汎血球減少)と骨髄の細胞密度の低下(低形成)を特徴とする一つの症候群である.実際にはこれらの検査所見を示す疾患は数多くあるため,そのなかから,概念がより明確な他の疾患を除外することによって再生不良性貧血と診断する(除外診断).本態は「骨髄毒性を示す薬剤の影響がないにもかかわらず,造血幹細胞が持続的に減少した状態」といえる.
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