特集 内科疾患の診断基準・病型分類・重症度
第6章 膠原病・免疫・アレルギー
全身性エリテマトーデス
上野 匡庸
1
,
中野 和久
1
,
田中 良哉
1
1産業医科大学第1内科学講座
pp.762-766
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_762
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全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE)は,自己免疫異常を背景として多臓器障害をきたす疾患である.長期間にわたって消退と再燃を繰り返しながら多彩な臨床症候を呈するため,正しく診断するには,経過中に生じる全身の所見を見逃さないことが肝要である.また,SLEでは臓器障害の部位とその程度によって治療強度は異なる.寛解または少なくとも低疾患活動性を治療目標とし,維持するには,全般的な指標と臓器別に検証された疾患活動性指標の両方を使用して病勢を把握する必要がある.
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