特集 内科疾患の診断基準・病型分類・重症度
第2章 消化器
膵がん
祖父尼 淳
1
,
土屋 貴愛
1
,
糸井 隆夫
1
1東京医科大学臨床医学系消化器内科学分野
pp.596-598
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_596
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膵がんは近年増加しているがんの一つである.本邦におけるがんの死因1)において,膵がんは全体で4位であり,男性で4位,女性で3位となっている.また,年別罹患者数は2010年には3万人を超え,30年前の10倍以上となっている.膵がん全体の5年生存率は7%程度と固形がんのなかでも最も予後不良の一つとされ,罹患率と死亡者数がほぼ同数であることも難治がんとされるゆえんである.したがって,膵がんの予後改善のためには早期に発見・診断し,根治・治癒を期待し得る唯一の治療法である手術を迅速に行うことが求められている.
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