ここまで進んだ! びまん性肺疾患の診断と治療 さまざまなびまん性肺疾患の診断・治療
過敏性肺炎
宮崎 泰成
1
,
稲瀬 直彦
1東京医科歯科大学医学部附属病院 呼吸器内科
キーワード:
生物学的マーカー
,
Steroids
,
抗炎症剤
,
肺胞炎-外因性アレルギー性
,
病歴聴取
,
胸部CT
Keyword:
Anti-Inflammatory Agents
,
Alveolitis, Extrinsic Allergic
,
Medical History Taking
,
Steroids
,
Biomarkers
pp.259-262
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016110045
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過敏性肺炎の病型は,まず急性と慢性に分け,さらに慢性は再燃症状軽減型と潜在性発症型に分ける.本疾患を疑うポイントは,下記の3つである.(1)呼吸器症状や全身症状が環境を変えることにより改善する場合 (2)他の間質性肺炎では説明がつかない進行を示す場合 (3)改善しない肺炎像を呈する患者を診察した場合・真菌と鳥が原因として重要である.抗トリコスポロン・アサヒ抗体(保険適用あり)や鳥関連抗体(保険適用なし,サーモフィッシャーサイエンティフィックで測定可能)を測定するとよい.急性も慢性も抗原回避が治療の基本である.急性では,中等度以上の低酸素血症があればステロイド治療を開始し,慢性では,線維化が進行する場合にステロイド(+免疫抑制薬併用)治療を行う.
©Nankodo Co., Ltd., 2016