特集 内科疾患の診断基準・病型分類・重症度
第1章 呼吸器
特発性間質性肺炎
馬場 智尚
1
1神奈川県立循環器呼吸器病センター呼吸器内科
pp.519-523
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_519
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診断基準
間質性肺炎は,両肺にびまん性に病変を認めるびまん性肺疾患のなかで肺胞壁などの間質を主体に線維化もしくは炎症をきたす疾患の総称である(表1).間質性肺炎は,膠原病のような全身性疾患の肺病変として出現するものや,過敏性肺炎,薬剤性肺炎,放射線肺炎,塵肺など原因が明らかなものが知られている.一方で,これら原因がはっきりしない間質性肺炎が,特発性間質性肺炎(idiopathic interstitial pneumonias:IIPs)である1,2).診断基準という点では,IIPsは他疾患が否定された間質性肺炎ということになるが,IIPsの病型分類に合致した画像・病理所見を呈していることを確認することが必要である.
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