特集 糖尿病診療2021:日常的に包括的診療を行うために
糖尿病の治療
薬物療法の最新知見 ⑧:GLP-1受容体作動薬・インスリンとの配合剤
大西 由希子
1
1朝日生命成人病研究所附属医院糖尿病内科
キーワード:
exenatide
,
lixisenatide
,
liraglutide
,
dulaglutide
,
semaglutide
Keyword:
exenatide
,
lixisenatide
,
liraglutide
,
dulaglutide
,
semaglutide
pp.411-414
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_411
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Summary
▪「糖尿病の注射治療といえば専門医によるインスリン」という時代は終わった.
▪2型糖尿病の注射治療薬のGLP-1受容体作動薬は血糖降下作用・体重増加抑制作用に加えて,心血管イベントのハイリスク群においては心血管イベント発症抑制作用も期待できる薬であることが示された.
▪インスリンとGLP-1受容体作動薬の配合剤はインスリンの強力な血糖降下作用を残しつつ,インスリン単独の場合より低血糖や体重増加のリスクを軽減した.
▪「GLP-1受容体作動薬といえば注射」ではなくなりつつあり,週1回製剤,さらには経口薬も製造承認されるにいたった.
▪糖尿病専門医に留まらず,一般内科医にもますます広く使われる薬剤となっていくであろう.
© Nankodo Co., Ltd., 2021