Book Review
てんかん,早わかり!―診療アルゴリズムと病態別アトラス
服部 信孝
1
1順天堂大学医学部附属順天堂医院脳神経内科 教授
pp.1285-1285
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_1285
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- 文献概要
てんかんは100人に約1人が罹患するcommon diseaseであり,ほとんどの臨床医にとって日常診療で避けられない疾患である.適切な診断と治療によって約7割の患者の発作を抑制できることから,正しい理解が不可欠である.しかし現実には,てんかん発作を目撃することはきわめてまれで,ほとんどの場合,診察室で神経学的所見は正常であるため,患者や家族の訴えから病態を推察しなければならないことが少なくない.よって,このことがてんかんの診断を難しくしているといえる.また発作の症状は多種多様であり,痙攣発作を起こす疾患がてんかんとは限らない.さらに近年,副作用を軽減した新規抗てんかん薬が多数出現し,より病態に即した適切な薬物選択が要求されるようになっている.
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