特集 内科臨床と性差
性差を意識した臨床
女性専門外来
-女性における性差医療の実践の場として
片井 みゆき
1
1政策研究大学院大学保健管理センター
キーワード:
性差医学・医療
,
女性専門外来
,
女性の健康の包括的支援
,
不定愁訴
Keyword:
性差医学・医療
,
女性専門外来
,
女性の健康の包括的支援
,
不定愁訴
pp.1059-1062
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_1059
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Summary
▪性差医学・医療は,1990年代に本邦に導入された.
▪性差医学・医療では,疾患の背景にある生物学的性差と社会的性差を考慮する.
▪性差医学に基づく「女性専門外来」は,女性における性差医療の実践の場である.
▪2001年に本邦初の女性専用外来誕生後,急速な勢いで女性専門外来が全国に開設された.
▪女性専門外来は,従来の診療科受診で問題が解決しなかった女性が受診する傾向にある.
▪女性は複数の自律神経症状を訴える傾向がある.
▪不定愁訴受診者に発見された器質的疾患では,内分泌疾患の比率が高く一般検査項目に含まれていないこと,精神症状を併発しやすいことが要因と考えられた.
▪更年期女性では,更年期症状に隠れ他の内科疾患が併存していないかを除外診断することが重要である.
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