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第1土曜特集 性差医学の現在地――最新知識とエビデンス
性差医学の歴史
-――日本導入から四半世紀,米国の動向も踏まえて
The history of gender medicine
――A quarter of a century since its introduction in Japan, taking into account the trends in the United States
天野 惠子
1
Keiko AMANO
1
1野中東晧会静風荘病院内科
キーワード:
性差医学・医療
,
ORWH
,
日本性差医学・医療学会
,
女性の健康ナショナルセンター
Keyword:
性差医学・医療
,
ORWH
,
日本性差医学・医療学会
,
女性の健康ナショナルセンター
pp.847-852
発行日 2024年9月7日
Published Date 2024/9/7
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290100847
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1999年の第47回日本心臓病学会において,筆者は1990年代に米国で国策として展開されていた,性差を考慮した医学(GSM)について紹介した.2002年には性差医学における教育と学際的な研究の促進を目指し,性差医療・医学研究会を発足させた.研究会はその後,2008年に日本性差医学・医療学会へと発展し,日本における性差医学・医療を牽引してきた.政府は,2003年には厚生労働省「医療提供体制の改革のビジョン」で,2005年,2010年,2015年,2020年には第2次から第5次男女共同参画基本計画で,「生涯を通じた健康の保持のためには,疾患の罹患状況や健康の社会的決定要因とその影響が男女で異なることなどに鑑み,性差に応じた的確な保健・医療を受けることが必要である」と強調してきた.2024年には,女性の健康ナショナルセンター(仮称)の設立が予定されている.女性特有の疾患や性差医療に関する研究開発などを推進し,女性が人生の各段階でさまざまな健康課題を有していることを社会全体で共有し,女性が生涯にわたり健康で活躍できる社会を目指すことになる.
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