特集 便秘・下痢―医師必見のUp-to-Date 2020
Overview
新規便秘症治療薬の使い分け
味村 俊樹
1
,
本間 祐子
1
,
堀江 久永
1
1自治医科大学消化器一般移植外科
キーワード:
便秘
,
大腸通過遅延型便秘症
,
便秘症治療薬
,
下剤
Keyword:
便秘
,
大腸通過遅延型便秘症
,
便秘症治療薬
,
下剤
pp.9-15
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_9
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Summary
▪下剤の適応は,大腸の蠕動運動能が低下している大腸通過遅延型便秘症である.
▪非刺激性下剤を毎日内服して,排便回数を1回/2日~2回/日,便性状をブリストル便性状スケールでタイプ3~5になるように調節し,調節できるまでは刺激性下剤をレスキューとして頓用使用する.
▪大腸通過遅延型便秘症の重症度はさまざまなので,非刺激性下剤の第一選択は,微調節が可能な酸化マグネシウム,モビコール®,ラグノス®NFゼリーのいずれかを使用する.
▪非刺激性下剤は,保険局医療課長通知(保医発)に従って,薬価の低い酸化マグネシウムが第一選択である(小児ではモビコール®も可).それが無効か使用できない場合にのみ,新規便秘症治療薬を使用する.
© Nankodo Co., Ltd., 2020