特集 便秘・下痢―医師必見のUp-to-Date 2020
下痢をきたす疾患(各論)
抗菌薬関連下痢症・Clostridioides difficile関連性下痢症
鈴木 潤
1
,
笹原 鉄平
1
1自治医科大学附属病院感染症科
キーワード:
下痢
,
医療関連感染
,
CDI
Keyword:
下痢
,
医療関連感染
,
CDI
pp.77-80
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_77
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Summary
▪Clostridioides difficile infection(CDI)は,抗菌薬投与をされるすべての患者で留意すべき医療関連感染の一つである.
▪院内発生下痢に占めるCDIの割合は10~20%である.
▪重症CDIの約半数には下痢が起きない.
▪重症度は,白血球上昇と腎機能障害をもとに分類される.
▪原因がわからない白血球上昇と腎機能障害がある場合には,CDIを考慮すべきである.
▪重症度に応じて治療薬を変更する.
▪診断の遅れが劇症型CDIにつながるため,早期に診断する.
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