特集 2019年の白血病診療―新たな武器を上手に活用するために
白血病治療の合併症
cytokine release syndrome
海野 健斗
1
1自治医科大学血液科/無菌治療部
キーワード:
サイトカイン放出症候群
,
CAR-T療法
,
tocilizumab
Keyword:
サイトカイン放出症候群
,
CAR-T療法
,
tocilizumab
pp.2143-2146
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_2143
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Summary
▪既存の化学療法とはまったく作用機序の異なる,T細胞を用いた免疫療法が実臨床に応用され,高い有効性が報告されている.
▪サイトカイン放出症候群(CRS)は,免疫療法に伴って発症する特有の有害事象である.症状は軽症から重症まで幅広いが,適切な対処を行わないと致死的となる.
▪軽症例では対症療法で対応可能であるが,重症例ではサイトカインをブロックする抗IL-6受容体抗体が有用である.
▪今後,免疫療法が拡大していくうえで,CRSの病態や適切な対処方法の理解が非常に重要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2019