Book Review
臨床呼吸器感染症学
宮下 修行
1,2
1関西医科大学呼吸器感染症・アレルギー科 教授
2関西医科大学付属病院感染制御部 部長
pp.2135-2135
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_2135
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- 文献概要
長崎大学第二内科学教室は,呼吸器学領域,感染症学領域,微生物学領域の教授を多数輩出してきた名門教室である.特筆すべきは,本教室から世界へ発信された論文の「質の高さ」と「数」である.基礎的研究を中心とし,その結果から臨床仮説を立てるトランスレーショナル・リサーチが数多く展開され,strong powerの成績が報告されている.また,多施設共同研究を主導し,実臨床に直結する成績も数多く発表されている.これまで報告してきた論文だけで,数十冊もの本になるが,外部から評価される優れた本は,自己完結でなく客観的な意見も取り入れる必要がある.1編の論文を完成させるのに100編以上の主要論文を網羅する.本書の大きな特徴の一つは,これまでの基礎研究で固められた土台の上に,無数の客観的なエビデンスがちりばめられた点にあり,内容にきわめて説得力がある.また,自身のデータに基づいているため,わかりやすく解説されている.
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