今月の主題 化学療法剤—現状とその使い方
化学療法剤の選び方・原因菌不明の場合
呼吸器感染症
青柳 昭雄
1
1慶大・内科
pp.838-839
発行日 1973年7月10日
Published Date 1973/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204807
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呼吸器感染症では喀痰中より分離された細菌は2種類以上のことが多く,いずれが起因菌であるかの判断が困難であることがしばしば存する.
これは口腔・咽頭などの常在菌によって喀痰が汚染されるためで,これをさけるのに,喀痰の表面を何回も洗滌した後に培養する1),咽頭培養と喀痰培養を同時に行なって両者の成績より判定する1),気管内にテフロン針などを穿刺して気道分泌物を採取する2)3),気管支造影用のゾンデを挿入して可及的病巣部に近い分泌物を採取する4),などの種々の方法が行なわれているが,一般検査としては繁雑であり,かつ必ずしも絶対的なものではない.
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