特集 2019年の白血病診療―新たな武器を上手に活用するために
白血病治療の合併症
貧血,血小板減少症
樋口 敬和
1
1獨協医科大学埼玉医療センター輸血部
キーワード:
貧血
,
血小板減少症
,
白血病
,
輸血療法
Keyword:
貧血
,
血小板減少症
,
白血病
,
輸血療法
pp.2125-2128
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_2125
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Summary
▪急性白血病患者の多くは発症時にすでに貧血,血小板減少症を伴っているが,その後の治療期間中において,化学療法による骨髄抑制のために赤血球・血小板輸血はほぼ必須である.
▪輸血はトリガー値に基づいて行うが,トリガー値は絶対的なものではなく,患者の状態,合併症,血液製剤の供給状況なども考慮して設定する.
▪慢性骨髄性白血病診断時に軽度の貧血を認めることが多く,チロシンキナーゼ阻害薬による治療開始後に貧血や血小板減少症をきたすことも多い.
▪慢性リンパ性白血病では,病期の進行とともに貧血や血小板減少症が進行するが,自己免疫機序による溶血性貧血や血小板減少症を合併することもある.
© Nankodo Co., Ltd., 2019