一般内科外来でみる出血傾向 「ぶつけてないのにアザ!」にあわてない 血小板減少を生じる主な疾患の診断と治療
医原性血小板減少症
大森 司
1
1自治医科大学分子病態治療研究センター 分子病態研究部
キーワード:
医原病
,
血小板減少症
,
体外循環
,
医薬品副作用と有害反応
Keyword:
Extracorporeal Circulation
,
Iatrogenic Disease
,
Thrombocytopenia
,
Drug-Related Side Effects and Adverse Reactions
pp.215-218
発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014279904
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薬剤性,医原性の血小板減少症は,原因不明の血小板減少症に遭遇した際に必ず鑑別にあげる必要がある.薬剤性血小板減少症の成因として,薬剤により血小板に対する抗体が産生されることで,そのクリアランスが増加する病態,いわゆる薬剤惹起免疫性血小板減少症(drug-induced immune thrombocytopenia:DITP)が多い.他の原因として,化学療法に代表される骨髄機能の抑制によることもある.診断は再投与試験が確実であるが一般的には行われていない.特異的な治療は一般的に必要ではなく,通常は薬剤の中止により血小板数が回復する.
©Nankodo Co., Ltd., 2014