特集 内科医に求められる他科の知識―専門家が伝えるDo/Don’t
第2章 眼 科
緑内障
岩﨑 健太郎
1
,
稲谷 大
1
1福井大学医学部附属病院眼科
pp.1818-1820
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_1818
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緑内障とは
眼内には房水という,眼を栄養する水が流れている(図1).緑内障においてはさまざまな理由で,線維柱帯という房水の排出口の流れが悪くなり,眼内に房水が溜まってしまうことで,眼圧が上昇する.それにより,視神経が徐々に障害されていき,視野が狭くなっていく病態である.一度失われた視力や視野は現在の医学では元に戻すことは不可能であり,視神経障害が進行すれば最終的に失明にいたる.本邦において,失明原因の第1位が緑内障であり,40歳以上の20人に1人の割合で緑内障患者がいるとされている.
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