Summing Up
緑内障の手術
岩﨑 健太郎
1
1福井大学医学部眼科学教室 大学院生
pp.38-42
発行日 2018年3月14日
Published Date 2018/3/14
DOI https://doi.org/10.34449/J0024.00.55_0038-0042
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
緑内障眼圧下降治療においては,目標眼圧が達成される治療法のなかで最も安全性の高い治療が選択される必要がある.薬物治療,レーザー治療,手術治療のなかでは,視機能を脅かす合併症の少ない薬物治療やレーザー治療が第一選択となることが多い.したがって緑内障手術は,薬物治療やレーザー治療など他の治療法によっても十分な眼圧下降が得られない症例,副作用やアドヒアランス不良などによって他の治療法が適切に行えない症例などが適応となる.現在行われている緑内障手術の術式は,流出路再建術,濾過手術,毛様体破壊術の3つに大きく分けられる.近年,主に流出路再建術に含まれるMIGS(minimally invasive glaucoma surgery)と称される,眼圧下降効果は弱めでも低侵襲で合併症が少なく,安全性の高い手術方法が次々と考案され,現在の緑内障手術のトレンドとなっている.また,難治性緑内障に適応となるチューブシャント手術も国内で認可されてから5年以上が経過し,施行可能な施設が増加している.今回は,当院でも使用経験が多いロングチューブシャント手術の一つである,バルベルト緑内障インプラント手術について解説したい.
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.