連載 CONFERENCE ROOM
比較的進行の速い認知症で診断に苦慮した76歳男性例
東京都健康長寿医療センターCPC
pp.457-464
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_457
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Clinical Presentation
症 例:76歳,男性.
主 訴:反応がなくなってきた.
本山 元来,几帳面で真面目な性格でした.X年3月初旬,一人で買い物ができなくなり,重複買いがみられるようになりました.4月にはテレビのリモコン操作ができなくなり,6月に他院脳神経外科を受診,そのときのADAS-COG-J(アルツハイマー病評価尺度,認知行動・日本版)は7/70点,MMSE(Mini-Mental State Examination)は29/30点と保たれていましたが,頭部MRIで軽度の脳萎縮を指摘されgalantamine 16mgが開始となりました.7月には道に迷うようになり,9月ごろより尿失禁出現,10月には口唇傾向や着衣失行がみられるようになりました.
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