特集 肝臓病学の未来―ウイルス性肝炎から脂肪肝と肝がんの時代へ
C型肝炎
治療のポイント:直接作用型抗ウイルス薬(DAA)併用療法をいかに使いこなすか
阪森 亮太郎
1
1大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
慢性腎臓病(CKD)
,
肝硬変
,
薬剤耐性変異
Keyword:
慢性腎臓病(CKD)
,
肝硬変
,
薬剤耐性変異
pp.1077-1079
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_1077
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Summary
▪eGFRが30mL/分/1.73m2未満のCKD患者に対するDAAは,ゲノタイプ1型ではelbasvir+grazoprevir併用療法ならびにglecaprevir/pibrentasvir併用療法,ゲノタイプ2型ではglecaprevir/pibrentasvir併用療法を選択する.
▪肝硬変症例に対するDAA治療は副作用に注意を要する.非代償性肝硬変患者に対して保険承認されているのはvelpatasvir+sofosbuvir併用療法のみである.
▪薬剤耐性変異にはDAA治療前から存在するものとDAA治療後に生じるものがあり,変異部位や変異個数が再治療時のウイルス排除率やDAA治療後の多剤耐性の出現に影響することから,DAA不成功例では治療前に薬剤耐性変異の有無を確認する必要がある.
© Nankodo Co., Ltd., 2019