特集 もっとうまくいく! 病診連携の「伝え方」―わかりやすく伝えるための診療情報提供書作成のコツ
第Ⅱ章 <診療科別>コンサルトのポイント
I.アレルギー・リウマチ科へコンサルト
6.多発性筋炎・皮膚筋炎(疑い)
塚本 浩
1
1国家公務員共済組合連合会新小倉病院リウマチ科
pp.661-663
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_661
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多発性筋炎(polymyositis:PM)は骨格筋の炎症により,四肢近位筋や体幹,頸筋,咽頭筋などの筋力低下をきたす原因不明の慢性炎症性疾患である.筋炎症状に加え典型的な皮疹を伴うものは皮膚筋炎(dermatomyositis:DM)と呼ばれる1).ともに関節炎,間質性肺炎,心筋障害など骨格筋以外の臓器障害も合併する.抗アミノアシルtRNA合成酵素抗体など疾患特異的な自己抗体が認められることより,発症に自己免疫学的機序が関与していると考えられる.表1に2015年に改訂された診断基準を示す2).また一般人口と比してDMでは約3倍,PMでは2倍弱悪性腫瘍の合併率が高く,PM/DM診断前後2年以内に発症することが多い3).
© Nankodo Co., Ltd., 2018