特集 抗菌薬選択の実際―AMR(薬剤耐性)対策は日々の診療から
感染臓器・器官と起因菌を整理し,抗菌薬治療を考える
《市中感染症》
心血管感染症
-感染性心内膜炎とその周辺
平井 由児
1,2,3,4
Yuji HIRAI
1,2,3,4
1東京医科大学八王子医療センター感染症科
2順天堂大学総合診療科
3東京女子医科大学感染症科
4東京都保険医療公社多摩北部医療センター内科
キーワード:
感染性心内膜炎
,
CIED感染
,
血管グラフト感染
,
感染性動脈瘤
Keyword:
感染性心内膜炎
,
CIED感染
,
血管グラフト感染
,
感染性動脈瘤
pp.57-63
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_57
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Summary
▪感染性心内膜炎(IE)を含む心血管感染症(CVI)は代表的な内科的緊急疾患である.
▪多彩な臨床像(感冒様症状から劇的な経過をたどるものまで)を呈し,背景や経緯から本疾患を想起することは日常診療においても重要である.
▪適切なタイミングでの血液培養採取は,適切な診断・治療・良好な予後に寄与する.
▪血液培養陰性感染性心内膜炎(BCNE)の過半数に培養採取前の先行した抗菌薬投与がある.
▪不要な抗菌薬投与を減らすことで,本疾患の適切な診断・治療に寄与できる.
© Nankodo Co., Ltd., 2018