特集 もっとうまくいく! 病診連携の「伝え方」―わかりやすく伝えるための診療情報提供書作成のコツ
第Ⅱ章 <診療科別>コンサルトのポイント
A.総合診療科へコンサルト
11.腰 痛
西迫 尚
1,2
1聖マリアンナ医科大学
2川崎市立多摩病院総合診療内科
pp.496-498
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_496
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腰痛はcommonな主訴でありながら,苦手意識をもっている医師が多い.腰痛患者の多くは初診時に整形外科を受診することが多く,そのほかの診療科の医師が腰痛を主訴とする患者を診察する機会が限られているためであろう.明確な診断名のつかない非特異的腰痛が全体の85%を占めており1),診療経験が少ない医師にとっては,診断名を求めてやってくる患者に明確な回答をしにくいことも腰痛の診療に対して及び腰にさせる一因になっている.しかし,総合診療医のほうがいわゆる筋骨格系疾患のエキスパートよりも,“鑑別診断” という意識をもって診察するため,(とくに筋骨格系由来でない場合には)的確な診断にいたる可能性が高いのではないかと考える.
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