特集 整形外科プライマリ・ケア—内科医が知りたい整形外科疾患のすべて
主訴別編
腰が痛い
土肥 透
1
1東京女子医科大学整形外科
キーワード:
腰痛
,
転移性脊椎腫瘍
,
化膿性脊椎炎
,
腰部脊柱管狭窄症
,
腰椎椎間板ヘルニア
,
急性腰痛症
,
変形性腰椎症
Keyword:
腰痛
,
転移性脊椎腫瘍
,
化膿性脊椎炎
,
腰部脊柱管狭窄症
,
腰椎椎間板ヘルニア
,
急性腰痛症
,
変形性腰椎症
pp.1050-1053
発行日 2023年6月10日
Published Date 2023/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402228995
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「腰が痛い」という患者の訴えを聞いたときに見逃すと危険な徴候(危険信号:red flags)は以下の通りである1).
●時間や活動性に関係のない腰痛→悪性腫瘍や感染,解離性大動脈瘤や内臓疾患を疑う.
●発熱を伴う腰痛→化膿性脊椎炎,腸腰筋膿瘍(p.1136「化膿性脊椎炎・腸腰筋膿瘍」を参照),腎盂腎炎などを疑う.
●がん,ステロイド治療などの既往→転移性脊椎腫瘍や骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折(p.1124「脊椎の骨折」を参照)を疑う.
●重篤な神経症状を伴う腰痛→重症の馬尾神経障害を疑う.
上記徴候がある場合は,画像検査や血液検査を実施し,必要に応じて整形外科など専門の医療機関を紹介することを心がける.
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