連載 筋・骨格系の痛みへの対応
腰 痛
水野 勝広
1
1慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
キーワード:
非特異的腰痛
,
神経因性疼痛
,
運動療法
,
認知行動療法
Keyword:
非特異的腰痛
,
神経因性疼痛
,
運動療法
,
認知行動療法
pp.1005-1009
発行日 2014年10月10日
Published Date 2014/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200003
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わが国では慢性的な運動器の痛みを訴える患者は人口の15.4%にも達し,そのなかでも腰背部痛を訴える患者は60%以上と最も多い1).2010年国民生活基礎調査でも腰痛は日本人の有訴者率の男性では第1位,女性では第2位を占めていた.リハビリテーションの臨床現場でも腰痛を主訴に受診する患者は非常に多い.
腰痛に関して明確な定義はないが,部位としては触知可能な最下端の肋骨と殿溝の間の領域とされることが多い2).有症期間としては,発症から4週間未満の急性腰痛,4週間以上3か月未満の亜急性期腰痛,3か月以上の慢性腰痛に分類される.また,原因の明らかな腰痛と,明らかでない非特異的腰痛(後述)に分類されることもある2).
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