特集 もっとうまくいく! 病診連携の「伝え方」―わかりやすく伝えるための診療情報提供書作成のコツ
第Ⅰ章 困った事例と,書き方のコツ
A.記載がなくて困った事例
13.抗血栓薬を止めているかがわからない!
下山 康之
1
,
浦岡 俊夫
1
1群馬大学消化器・肝臓内科
pp.423-426
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_423
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検診での上部消化管内視鏡検査にて発見された早期胃がん(0’-Ⅱa)疑いで内視鏡治療(内視鏡的粘膜下層剝離術(endoscopic submucosal dissection:ESD)目的に紹介された症例である.診療情報提供書には,ESD目的の紹介であるものの,抗血栓薬投薬の理由,抗血栓薬休薬の可能性,休薬に伴うリスクについての記載がない.また,病変からの生検による診断を行ったかどうかの記載がない.おそらく,検診での検査であることから抗血栓薬の中止はなく,生検は行わなかったことが想定される.
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