特集 抗菌薬選択の実際―AMR(薬剤耐性)対策は日々の診療から
トピックス
診療所での微生物検査
本康 宗信
1
Munenobu MOTOYASU
1
1本康医院
キーワード:
感染症診療の原則
,
グラム染色
,
アンチバイオグラム
Keyword:
感染症診療の原則
,
グラム染色
,
アンチバイオグラム
pp.139-141
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_139
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Summary
▪診療所における市中呼吸器感染症や急性下痢症では圧倒的にウイルス性が多く,細菌が起因菌となるのは主に下気道と尿路感染症である.起因菌の推定ができれば,抗菌薬の選択は絞られてくる.
▪グラム染色は,特別な設備や高価な機器は必要なく,診療所でも十分に施行可能な検査である.検体を採取できれば10分以内で検鏡ができるため,診療に時間的支障をきたすことはない.
▪検体の評価を行い,良質な検体のみを診断の参考にすることが大切で,グラム染色で過大評価をしてはならない.再診時の症候と培養結果をみて,治療が奏効しているかを判断することが必要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2018