特集 じっくりじんわり神経診察―実臨床での胆力をつけるために
疾患に応じた神経診察
脳卒中
田川 皓一
1
Koichi TAGAWA
1
1長尾病院高次脳機能センター
キーワード:
脳卒中
,
超急性期治療
,
脳梗塞症候学
,
脳出血症候学
Keyword:
脳卒中
,
超急性期治療
,
脳梗塞症候学
,
脳出血症候学
pp.1149-1155
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_1149
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Summary
▪超急性期から急性期,回復期,慢性期にかけての脳卒中は,それぞれの時期で神経診察法は異なる.
▪超急性期のrt-PA静注療法実施の判定は,迅速性を必要とする時間との闘いであり,「血管病」として神経診察を心がける.
▪脳卒中の病型別に治療方針を決定するが,脳外科的治療や血管内手術の適応についても考慮する.
▪脳卒中と似て非なる疾患(stroke mimics)との鑑別も重要である.
▪アテローム血栓性脳梗塞と心原性脳塞栓症では病態が異なり,症候の発現機序に違いが出てくる.
▪神経診察を進めるためには,脳卒中で出現する症候を知っておく必要があり,脳梗塞では主要動脈の血管閉塞症候群を,脳出血では出血部位別の症候の特徴を理解しておくことが重要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2018