特集 高齢者医療ハンドブック―高齢者医療におけるダイバーシティへの対応
第Ⅸ章 高齢者における薬剤使用の注意点
3.降圧薬
永井 道明
1
,
土手 慶五
1
Michiaki NAGAI
1
,
Keigo DOTE
1
1広島市立病院機構広島市立安佐市民病院循環器内科
pp.918-922
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_918
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Summary
▪高齢高血圧患者において,起立性血圧変動の増大をきたす頻度は高く,また認知症,フレイルそして骨折などのリスクも考慮する必要がある.
▪2017年AHA/ACCガイドラインでは大幅な改定がなされ,高齢者においても降圧目標は,余命の限られている高齢高血圧患者などの例外を除き,すべて130/80mmHg未満とされた.年齢,frailtyの程度,合併症の有無による細分化はなかった.
▪本稿ではこうした米国のガイドラインと対比し,日本老年医学会「高齢者高血圧診療ガイドライン2017」を踏まえ,高齢者高血圧における降圧薬選択について概括し,合併症の有無における降圧薬選択の必要性について考察した.
© Nankodo Co., Ltd., 2018