特集 高齢者医療ハンドブック―高齢者医療におけるダイバーシティへの対応
第Ⅱ章 高齢者と老年症候群
6.や せ
梅垣 宏行
1
Hiroyuki UMEGAKI
1
1名古屋大学大学院医学系研究科地域在宅医療学・老年科学
pp.645-648
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_645
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Summary
▪高齢者では,やせの頻度が高く,とくに施設入所高齢者ではやせが多い.
▪後期高齢者では,BMIがやや高めのほうが予後がよく,やせは予後不良と関連する.
▪70歳以上の高齢者の目標とするBMIは21.5~24.9Kg/m2である.
▪高齢者では,体重の減少によって筋肉量が減少しやすい(サルコペニア).
▪サルコペニアによって,基礎代謝や活動量が低下すると,食欲の低下などによる低栄養が起こりやすく,フレイルをきたしやすくなる.
▪高齢者では,適切な栄養評価と対策によってやせを防ぐ必要がある.
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