トピックス
インターロイキン6(IL-6)
松田 正
1
,
平野 俊夫
1
1阪大細胞工学センター免疫細胞研究部門
pp.282-283
発行日 1989年3月1日
Published Date 1989/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205566
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骨髄の造血系幹細胞から発生・分化したB細胞は,T細胞やマクロファージの産生する種々の液性因子の影響下,生体防御反応の担い手である抗体分子を産生するようになる1)(図1).
このB細胞の抗体産生細胞への増殖・分化の最終分化段階に作用するT細胞由来のB細胞分化因子(BSF-2)は,その性状ならびに構造が決定されるにつれて,線維芽細胞から産生されるインターフェロンβ2,26kDa蛋白質,また単球由来の肝細胞刺激因子,ハイブリドーマ/プラズマサイトーマ増殖因子と呼ばれていた他の因子と同一分子であることが明らかになった.その結果,BSF-2は種々の細胞から産生される多機能分子としてインターロイキン6(IL-6)と呼ばれるようになった.
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