特集 内科医が診る関節痛・腰痛―リウマチ学の原点に戻る
局所症候へのアプローチ
腰痛:整形外科医の視点
萬納寺 誓人
1
Chikato MANNOJI
1
1成田赤十字病院整形外科
キーワード:
急性腰痛
,
慢性腰痛
,
骨粗鬆症性椎体骨折
,
びまん性特発性骨増殖(DISH)
,
脊柱後弯症
Keyword:
急性腰痛
,
慢性腰痛
,
骨粗鬆症性椎体骨折
,
びまん性特発性骨増殖(DISH)
,
脊柱後弯症
pp.413-418
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_413
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Summary
▪急性腰痛の原因として急性腰痛症(ぎっくり腰),椎体骨折,尿路結石,大動脈解離について解説する.急性腰痛症は2週間の保存加療で軽快しない場合に,椎体骨折は1ヵ月の保存加療で痛みが軽快しない場合または下肢神経症状,膀胱直腸障害を伴う場合に,整形外科紹介とする.また,安静時痛を伴う激しい腰痛はまず大動脈解離の精査が必要である.
▪慢性腰痛のうち,治療介入により症状改善しやすいものとして腰椎分離症,骨粗鬆症性椎体骨折後偽関節,化膿性脊椎炎,転移性脊椎腫瘍,脊柱後弯症について解説する.腰痛が1ヵ月以上継続する場合には原因精査のために整形外科受診を勧めていただきたい.とくに下肢神経症状,膀胱直腸障害を伴う場合には速やかな整形外科受診が望まれる.
© Nankodo Co., Ltd., 2018