特集 内科医が診る関節痛・腰痛―リウマチ学の原点に戻る
局所症候へのアプローチ
内分泌疾患に伴う筋骨格症状
矢野 裕之
1
,
金城 光代
1
Hiroyuki YANO
1
,
Mitsuyo KINJO
1
1沖縄県立中部病院リウマチ膠原病内科・総合内科
キーワード:
甲状腺機能低下症
,
甲状腺機能亢進症
,
副甲状腺機能亢進症
,
副腎関連疾患
,
糖尿病
Keyword:
甲状腺機能低下症
,
甲状腺機能亢進症
,
副甲状腺機能亢進症
,
副腎関連疾患
,
糖尿病
pp.409-412
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_409
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Summary
▪甲状腺機能亢進症・甲状腺機能低下症はともに筋肉痛や関節痛などの症状を起こすことがある.甲状腺機能亢進症では骨代謝のターンオーバーが亢進しており,骨粗鬆症を合併する.
▪副甲状腺機能亢進症は筋肉痛・脱力・関節痛・ピロリン酸カルシウム結晶沈着症(CPPD)関節炎などの筋骨格系の症状を起こす.
▪ステロイドの過剰状態では骨粗鬆症や無菌性大腿骨頭壊死,ミオパチーを合併する.
▪副腎不全の原因として医原性が多い.関節痛や筋肉痛を起こす.
▪更年期障害は腰痛,手のこわばり,関節痛をきたす.
▪糖尿病では関節周囲の結合組織への異常なコラーゲン沈着や微小血管障害などにより,さまざまな筋骨格系の症状を呈する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018