特集 消化管治療薬 外来での使いどころ
領域別消化管治療薬の使い方
《上部消化管領域》
消化管運動抑制薬
三原 弘
1
Hiroshi MIHARA
1
1富山大学医学部医師キャリアパス創造センター(内科学第三講座)
キーワード:
腹痛
,
抗コリン薬
,
ムスカリン受容体拮抗薬
Keyword:
腹痛
,
抗コリン薬
,
ムスカリン受容体拮抗薬
pp.253-256
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_253
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Summary
▪各種消化管疾患の疝痛に対する対症療法として蠕動抑制目的で消化管運動抑制薬が使用される.
▪消化管運動抑制薬には,オピアト作動薬,抗コリン薬,ムスカリン受容体拮抗薬がある.
▪腹痛の70~90%に効果があり,かつ安価であるが,ランダム化比較試験がほとんど存在しない.
▪緑内障,前立腺肥大症,重篤な心疾患,麻痺性イレウスに対し抗コリン薬は禁忌である.
▪急性の腹痛に対し,早期のアセトアミノフェン投与が第一選択になっており,ブチルスコポラミンは補助療法である.
© Nankodo Co., Ltd., 2018