特集 NAFLD/NASH診療のイノベーション―ガイドラインからパイプラインへ
全身疾患とNAFLD/NASH
潜在する内分泌疾患
-~ホルモン補充療法は選択肢となるか?~
浅野 麻衣
1
,
千丸 貴史
1
,
福井 道明
1
Mai ASANO
1
,
Takafumi SENMARU
1
,
Michiaki FUKUI
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科内分泌・代謝内科学
キーワード:
多囊胞性卵巣症候群
,
テストステロン
,
DHEA
,
成人成長ホルモン分泌不全症
Keyword:
多囊胞性卵巣症候群
,
テストステロン
,
DHEA
,
成人成長ホルモン分泌不全症
pp.1333-1336
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_1333
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Summary
▪さまざまな内分泌異常とNAFLD/NASHには関連が認められるが,その病態には内臓脂肪蓄積型肥満やインスリン抵抗性だけでなく内分泌異常そのものの関与も示唆されている.
▪その例として,多囊胞性卵巣症候群(PCOS),男性ホルモン(テストステロンやDHEA)低値,甲状腺機能低下症,成人成長ホルモン分泌不全症,Cushing症候群(CS)などではNAFLD/NASHを高頻度に認めることがわかっている.
▪ホルモン補充療法がNAFLD/NASHの改善につながることが期待されるが,今のところ臨床的に効果が示されているものはまだ少なく,今後さらなる知見の集積が必要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2018