特集 NAFLD/NASH診療のイノベーション―ガイドラインからパイプラインへ
全身疾患とNAFLD/NASH
歯周病/腸内細菌
-~NASHは細菌性肝炎?~
中原 隆志
1
,
茶山 一彰
1
Takashi NAKAHARA
1
,
Kazuaki CHAYAMA
1
1広島大学病院消化器・代謝内科
キーワード:
NAFLD
,
歯周病菌
,
肝線維化
Keyword:
NAFLD
,
歯周病菌
,
肝線維化
pp.1321-1328
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_1321
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Summary
▪歯周病菌は慢性に恒常的に血管へ侵入し,種々の生活習慣病の増悪因子となる.
▪NAFLD/NASH患者では歯周病菌であるPorphyromonas gingivalis(P. g)の抗体価が上昇しており,病理学的な進行度と相関する.
▪歯周病感染により ① 糖尿病が増悪すること,② 菌血症,LPS濃度上昇による影響,③ 腸内細菌叢が変化すること,④ 細菌自体が肝に直接浸潤すること,によりNASHの病態増悪に関与している.
▪歯周病の治療介入により耐糖能の改善やALT低下が報告されている.
© Nankodo Co., Ltd., 2018