特集 呼吸管理―病態把握と緊急介入に必要な知識と技術―
気道の管理
呼吸理学療法―機器を用いた排痰法を含めて
峯 耕太郎
1
,
上出 杏里
1
MINE Kotaro
1
,
KAMIDE Anri
1
1国立成育医療研究センターリハビリテーション科
pp.1503-1507
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002087
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はじめに
小児における呼吸理学療法は,呼吸障害を有する児もしくはそのリスクが高い児に実施される呼吸管理の一つであり,そのエビデンスは十分には確立されていないものの1,2),臨床的に広く用いられている手段である。その目的は,呼吸障害の予防と治療を通して児の成長・発達を援助することであり,対象となる児の原疾患や病態は多岐にわたる。成人では早期離床や運動療法そのものが呼吸障害の予防や治療につながることも多いが,小児においては呼吸器系の解剖・生理学的特徴3)や児の発達段階などにより,必ずしも成人と同様ではなく,必要最小限の介入(minimal handling)を前提とした体位管理や呼吸介助などの手技が重要となる。
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