1枚のシェーマ
Fontan手術後縦隔炎治療後に発症した上行大動脈感染性仮性瘤
宮地 鑑
1
1北里大学心臓血管外科
pp.514
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu78_514
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
症例は3歳,11.5 kgの男児.純型肺動脈閉鎖,右室低形成の診断で,新生児期に正中切開アプローチで右Blalock-Taussigシャント(3.5 mm),2歳時に両方向性Glenn手術,3歳時に心外導管(ePTFE 18 mm)によるmodified Fontan手術を施行した.術後4日目に心囊ドレーンより大量の出血があり,ショック状態となり開胸・心肺蘇生を行った.心囊内には膿汁があり,縦隔炎の診断となった.出血点は上行大動脈のair ventの刺入部の縫合糸が感染により破綻していた.フェルト付きマットレス1針で縫合止血した.縦隔炎に対しては,持続洗浄を10日間施行し,二期的胸骨閉鎖を行った.
© Nankodo Co., Ltd., 2025