胸部外科医の散歩道
「立派な医者・人間?」先達から学ぶ
松居 喜郎
1
1華岡青洲記念病院
pp.306
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu75_306
- 販売していません
- 文献概要
2019年3月に北海道大学を退職して3年になろうとしている.現在は札幌市内の華岡青洲記念病院に所属しているが,華岡青洲先生の直系が札幌にいるとは知らなかった.青洲先生は,世界で初めて,欧米[1842年,Long(エーテル麻酔)]よりも40年以上前に全身麻酔を用いた乳がん手術を成功させたことで有名である.当院には青洲先生にかかわる門外不出の資料が多数保存されており,世界初の全身麻酔だけでなく外科医としての青洲先生を詳しく知るに当たり,身も心も引き締まる思いがする.特に,当時の和歌山で入院施設をつくり手術をしていた際の排泄物処理への対応など衛生面への配慮は驚嘆に値する.詳細は当院HPの「青洲逍遥~華岡青洲の関連資料・文献を紐解く~」(華岡青洲文献保存会)<https://hanaokaseishu.com/literature>をみていただきたい.
© Nankodo Co., Ltd., 2022