書評
『非悪性呼吸器細胞診アトラス―肺癌との鑑別に悩んだときに』
池田 徳彦
1
1東京医科大学呼吸器・甲状腺外科
pp.552
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu73_552
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- 文献概要
肺癌のプロファイルは時代とともに変化している.ここ30年ほどで画像診断,特にCTの進歩や普及があり,胸部X線では認識困難な小型肺癌やすりガラス所見を呈する高分化腺癌が多く発見されるようになったことは,誰もが実感していることであろう.TNM分類(第8版)の小型肺癌を中心としたT因子の細分化もその反映である.同時期にWHO分類に腺癌の新たな組織分類が導入されたが,組織亜型で悪性度が評価できる概念が採用されたことは小型肺癌切除例の綿密な形態学的解析の賜物である.
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