特集 がん薬物療法の看護 ~“意思決定につなぐ力”で実践!~
肺がんの薬物療法における意思決定を支える看護 〜stage Ⅳ 非小細胞肺がん CDDP/CBDCA+PEM+pembrolizumab療法を例に〜
服部 千恵子
1
Chieko HATTORI
1
1一般財団法人厚生会仙台厚生病院看護部/がん看護専門看護師
pp.26-30
発行日 2026年1月1日
Published Date 2026/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango31_26
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疾患,レジメンに関する基本知識
肺がんのstage Ⅳは,がんが肺の外に広がり,ほかの臓器(脳,骨,肝臓,副腎など)や遠隔リンパ節に転移している状態である.この段階では手術による根治はむずかしく,全身的な治療が中心となる.治療の目的は延命と症状緩和であり,生活の質(quality of life:QOL)の維持・向上も重視される.
非小細胞肺がんで用いられる薬物療法は,長らく細胞障害性抗がん薬がその中心を担ってきた.2000年代以降,分子標的治療薬,免疫チェックポイント阻害薬といった新規治療が登場し,細胞障害性抗がん薬との比較によって有効性が示されている.2015年以降使用可能となった免疫チェックポイント阻害薬は,細胞障害性抗がん薬や分子標的治療薬と異なる作用機序の薬剤である.全身状態良好なⅣ期非小細胞肺がん患者に対しては,薬物療法(細胞障害性抗がん薬,分子標的治療薬,免疫チェックポイント阻害薬)が全生存期間(overall survival:OS)を延長し,QOLも改善することが示されている.治療方針の決定に際して,まずドライバー遺伝子変異/転座の有無を検索し,陽性であった場合には各ドライバー遺伝子に対する標的療法が検討される.一方,ドライバー遺伝子変異/転座が陰性の場合には,免疫チェックポイント阻害薬を含む治療が検討される1-3).

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