特集 エビデンスに基づく看取り期のケア
看取り期の症状マネジメント:痛み
吉田 詩織
1
Shiori YOSHIDA
1
1東北大学大学院医学系研究科がん看護学分野
pp.347-349
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango30_347
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はじめに
QOL低下の要因となりうるがん患者の痛みが発症する割合は進行,転移,終末期の状態では66.4%と高く,とくにこれらの時期における中程度から重度の疼痛は51.9%1)と苦痛が強い症状である.
その痛みは,身体的要因,精神的要因,社会的要因,スピリチュアルな要因が相互に関連し合っている全人的苦痛であるトータルペインとしてケアしていくことが重要であるが,本稿では看取り期の時期に生じる痛みとして,とくに身体的な痛みとケアについて諸外国のガイドラインによる最新の知見を含め紹介する.

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