特集 がん看護キーワード15 ~がん看護実践の基本~
【がん看護実践の基本概念と方法】
セルフケアエージェンシー(セルフケア能力)
山本 瀬奈
1
Sena YAMAMOTO
1
1大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
pp.258-260
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango29_258
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セルフケアエージェンシー(セルフケア能力)とは
エージェンシーは,特定の目標を達成するための活動に従事する力のことを意味する1).セルフケアは,個人が生命,健康,および安寧を維持するために自分自身で開始し,遂行する諸活動の実践であり,セルフケアエージェンシーとは,セルフケアに対する個人の継続的な要求を充足するための複合的・後天的な能力である1).また,人がセルフケア行動に携わり遂行するときに使う,学習・獲得される複合的な能力のひとまとまり(すなわち潜在能力)を指す2).
本稿では,オレムの看護理論1)に基づいてセルフケアエージェンシーについて解説する.
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