特集 “便秘”最新の治療とアセスメント ~ケア向上のためのエッセンス~
がん終末期患者の排便マネジメント ~患者の体力に合わせた治療の継続とセルフコントロール感覚の維持を支える~
森住 美幸
1
Miyuki MORIZUMI
1
1埼玉県立がんセンター緩和ケアセンター/がん性疼痛看護認定看護師,がん看護専門看護師
pp.35-38
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango28_35
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はじめに
がん終末期患者に生じる便秘は,病状の進行に伴い原因が重なり,悪化しやすい.そのため,排便マネジメントを軽視せず,原因と患者の病態に合わせた治療を継続することが必要である.
また,がん終末期患者は余命週~日単位になるとADLが急速に低下し,他者からの援助に委ねざるを得なくなる.その中で,これまでどおりの排便習慣を維持したい,最期までトイレに行きたいと希望する患者は多い.自立が困難となっても自律を維持できる援助を続けることが鍵となる.
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