特集1 これだけは知っておきたい!
オピオイド
タペンタドール
許田 志津子
1
,
岡本 禎晃
2
Shizuko MOTODA
1
,
Yoshiaki OKAMOTO
2
1大阪大学医学部附属病院看護部/がん看護専門看護師
2市立芦屋病院薬剤科
pp.26-28
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango26_26
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タペンタドールの特徴
・μ受容体に選択的に作用する合成のオピオイド.
・ノルアドレナリン再取込み阻害作用により,神経障害性疼痛にも効果が期待されている.
・代謝は主にグルクロン酸抱合で,活性代謝物に鎮痛効果は認められていない.
・鎮痛効果はオキシコドンの5分の1倍程度である.
・トラマドールと鎮痛効果は類似しているが,トラマドールはプロドラッグであり,遺伝子多型による個人差が生じるが,タペンタドールは遺伝子多型による個人差は生じない.
・便秘,傾眠,悪心・嘔吐などの副作用はほかのオピオイドより頻度も程度も少ない.
・幻視の副作用は,モルヒネと同様に発現する.
・剤形が徐放性の内服製剤のみである.
・錠剤は乱用防止製剤である.
© Nankodo Co., Ltd., 2021