特集 進行・再発がん患者へのケア
進行がんに伴う消化器症状ケア ~身の置き所のない腹部膨満感や消化管閉塞のある患者のサポート~
清水 陽一
1
Yoichi SHIMIZU
1
1国立がん研究センター中央病院看護部/がん看護専門看護師
pp.224-227
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango26_224
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腹部膨満感のある患者の特徴
腹部膨満感とは
腹部膨満感は「おなかがはる」「おなかが重苦しい」という自覚症状であり,進行がん患者においては,腹水貯留,消化管閉塞や便秘による腸内ガス貯留,腹腔内腫瘍の増大などのさまざまな病態により起こりうる.原因によって対処法が異なってくるため,医師の診断をふまえて,身体所見や臨床症状,検査結果に基づいてアセスメントすることが重要である.
ここでは腹部膨満感の主要な原因となる腹水貯留と消化管通過障害を取り上げる.
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