連載 医療現場で 在宅で 使う 使える! ホスピタルアロマセラピーのススメ 【新連載】
アロマセラピーケアの導入 ~チーム医療の現場で起こる「困った」に対応するために~
佐藤 玲子
1
Reiko SATOH
1
1医療法人長谷川会湘南ホスピタル薬剤科
pp.68-72
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango25_68
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はじめに
緩和医療や終末期医療などの現場では,通常の医療・医薬品の使用では対応できないさまざまな「困った」に出合うことがあるだろう.
筆者は医療療養病床・地域包括ケア病床をもつ病院,湘南ホスピタル(以下,当院)に薬剤師として勤務している.そして,日ごろより患者・家族,あるいは医師・看護師やほかのメディカルスタッフとの協力・連携によるチーム医療の中で,さまざまな「困った」について相談を受けることがある.中にはそんな「困った」問題の対応にアロマセラピー*1が活用できる場合がある.医療の現場・在宅や介護の現場で安全に精油*2を活用することで医療の質の向上とさまざまな「困った」問題を解決する手段になり得ると考える.
医療従事者は効果的でかつ科学的に医療を提供することが求められる.補完代替医療であるアロマセラピーの実施も例外ではない.そのためには,病院のしくみの中で安全に運用することにより精油の活用が広がり,また,長く継続していくことができると考えている.
本連載では,医療機関でのアロマセラピー導入例として当院の「ホスピタルアロマセラピー」について紹介していきたい.
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