連載 Margaret Newmanの健康の理論に導かれたとき,あなたのがん看護実践はさらに開かれる ~がん患者・家族とのケアリングパートナーシップを体験しよう~ 第5回
Newman理論に導かれた取り組みを通して開示した看護チームの成長 ~がん患者・家族の“生活習慣立て直しを支援する外来看護師の学習会をとおして~
児玉 美由紀
1
,
三次 真理
2
,
千﨑 美登子
3
Miyuki KODAMA
1
,
Mari MITSUGI
2
,
Mitoko SENZAKI
3
1北里大学病院看護部/がん看護専門看護師
2武蔵野大学看護学部
3北里大学病院看護部/がん看護専門看護師
pp.399-402
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango24_399
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本連載では,Newman理論に基づく患者と看護師のケアリングパートナーシップのプロセスの事例を示しながら本理論の見方・考え方を紹介してきた.今回は,「理論を看護チーム全体の活動にどのように活かすか」に焦点を当てる.これもいわゆる「臨床の看護実践にNewman理論(以下,理論)を導入する」ことのひとつの形であり,わが国ではNewman博士に師事した遠藤惠美子先生によって2000年前後から着手されてきた1).
看護師らは日ごろのケアにおける関心事を見つめ,自分たちの看護チームの“看護実践上の願い”を掲げ,その実現に向けて理論の学習会に参画した.そこで理論に導かれた見方を学び,仲間との対話を通して自らのケアパターンを認識することで,今まで提供してきたケアについて自己洞察し,そこに生まれた個々の看護師の成長は看護チーム全体に拡がった.そして,看護師らが抱いていた願いは現実の姿となって新たな見方や実践につながり,自分たちの看護実践の発展につながった2-4).
本稿では,そのなかでも外来看護に限界を抱いていた看護師らが,がん患者・家族の“生活習慣立て直し”を支援する学習会に参加することで,看護チームとしても成長していったプロセスを紹介したい.
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