第Ⅳ章 各論:がん患者へのケアとエビデンス 世代によるかかわりの違いとエビデンス
若年者へのかかわり
中山 可南子
1
,
清水 千佳子
2
1国立国際医療研究センター乳腺内分泌外科
2国立国際医療研究センター乳腺腫瘍内科
pp.215-217
発行日 2019年2月25日
Published Date 2019/2/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango24_215
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
AYA (Adolescent and Young Adult,思春期・若年成人)世代は就学,就労,結婚,家族形成など公私ともに社会活動の活発なライフステージで,自立を目指した発達段階にあり,AYA世代のがん患者では,罹患や治療に伴いライフプランの変更を余儀なくされることも少なくない.このため,AYA世代がん患者ではがん診断直後からの精神・心理的苦痛や,社会的苦痛は非常に大きい.また,わが国の15歳以上40歳未満のがん患者の全がん患者に占める割合は2.35%と少なく1),その希少性のため社会的にも孤立しやすい状況にあると推測される.
© Nankodo Co., Ltd., 2019